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「あははっ、ごめんね?久しぶりだからさ、新しく入る人って」
ケタケタと少し高い声で笑う少年がいた。
髪は茶髪だが、赤が入っている為が余計に明るい髪色に見えた。
「は‥、はぁ‥」
どう答えていいのか迷って居ると、その少年の後ろから加賀美の声が飛んで来た。
「ごめんね、この人は赤沢穂武良、三年だよ」
腕を離すと、立ち上がり、守川を見下ろした、背が低いと思っていたら、床に膝を付けて抱きついていたのだ。
「俺は穂武良、宜しくな?」
とても元気な様子で守川の頭を、赤沢の大きな手でガシガシ撫で回された。
「はい‥、僕は守川です、宜しくお願いします」
守川が言い終わっても、まだ頭を撫で続ける赤沢にストップを掛ける。
「はい、おしまいにしてくれ、これからちゃんと皆を紹介するから」
ストッパーになったのは、寮長の黒渕だった。
その声を聞いた複数の人達はそれぞれ返事をしつつ、各々の席へとついた。
守川は席が分からず、ただそこへと立っていると、黒渕が後ろから押し、長いテーブルの手前の端へと連れて行かれた。
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