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怪しいおっさんに、童話しかない図書館・・・。
本当に不思議だ・・・。
貸出カウンターから遠く離れた本棚に行き私はなんとなく見てみた。
私の中を読まれそうだから・・・。
何を読もう・・・。
「赤ずきん、白雪姫、あっシンデレラ・・・・。」
まるで今の私がいじめられているシンデレラだ・・・・。
どうしよう・・・。これを試しに借りようかなあ・・・。
シンデレラか・・・・。
ハッピーエンドのシンデレラ・・・。
私もなりたいな・・・。
そしてそのシンデレラを借りようと本を手に取ったときだった。
ヒュウウウウウ!!!
その本がいきなり光だし私を吸い込もうとする。
「きゃあああああ!!管理人さん!!助けて!!」
私は本棚を必死につかんだ。
でも本は私を吸い込もうと吸引力を強くしてくる。
「真紀さん?お呼びですか?僕の名前は幸太郎さんって呼んでくださいって・・・、あらあら?」
「早く見てないで助けてくださいよ!!えっと・・。幸太郎さん?」
「正解!!一発で名前を覚えましたね!まあ、その今の状況は・・・・。本から選ばれし主人公になったんだからいいじゃないですか!!すばらしい!しかもお姫様役なんて!女の子の夢ですよ?」
本から選ばれし主人公・・・・?
近くに来たので幸太郎さんが助けてくれるとおもいきやつかんでいた本棚から離された。
「えっ・・・?」
吸い込まれる・・・!!
「きゃあああああああああ!!!」
「・・・・・・・・・・行ってらっしゃい!真紀さん!選ばれし主人公だよ。」
幸太郎さんは吸い込まれる私に笑顔で手をふり見送るだけだった・・・。
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