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「歳には絶対に負けるよ。」
「どうしてだ?お前なら勝てるだろうが」
歳が私に聞く。
「私が歳に勝てたことがあった?それに私が歳に刃を向けることはない」
そう言って悪戯に笑うと歳は笑う。
「昔から何でか黎は土方さんだけには従順だったもんな」
「うんまぁね。だって歳に逆らうと良いことないんだもん」
黎が苦笑いをする。
「昔にさ、歳と喧嘩してちょっとした悪戯をしたことがあるんだよね。じゃぁ次の日たくさんの女の人に追いかけまわされて…」
そう言うと
「うわぁ…」
「最低だな…」
「土方さんって…」
みんなの歳に向ける目が痛くなる。
「黎緒。その後どうなったかまで説明しろ!」
「化粧させられて女子の着物も着せられた」
思い出したくない過去…。
「あぁ…黎は女子の格好するの嫌いでしたもんね」
総司が笑いながら言う。
「動きにくいし簪とか頭重いし。じろじろ見られるし」
頬を膨らます黎緒。
「「「それは黎が可愛いからだろ」」」
三馬鹿である原田と永倉と藤堂が呟いたのは確かだ。
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