思い出

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おばあさんは、私に友達と仲直りするのよと、言って公園を出ていった 動けなかった なんて声をかけていいのか、わからなかった 蛇の目の傘がゆっくりと揺れて その、後ろ姿を見ているしかなかった 雨が止むまで、公園にいた ふと、見上げと、雲のすき間から虹が覗いている 「明日、謝ろ」 謝ろう、決心して おばあさんに報告して また、紫陽花をみようと決めて
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