16人が本棚に入れています
本棚に追加
下ろし立ての学生服で身を包み、鼻歌混じりに朝食の準備を進める。
「トースト良し、ベーコンエッグも出来たしサラダも良し」
机の上に並べた朝食の品々を指差し、確認も完了。
身につけていたエプロンを外し、予め用意しておいたホットコーヒーを一口飲み一息つこうと思ったが…そんな時間はなさそうだ
「…そろそろユカの奴を起こしにいかないと…」
姉ちゃんは心配しなくても自分で起きて、今頃支度をしていると思う。
だけどユカの奴は絶対に今頃も夢の世界の中だ…小遣い全部賭けてもいい。
軽く溜め息を吐きながら二階へと続く階段を登り、夢の世界の住人の部屋の前に立つ。
…そらみろ、部屋の前まで来てみても中からは物音一つ聞こえない。
「ユカー、起きてるかー?入るぞー?」
疑問系で話しかけるがそれと同時に部屋の扉を開ける。
どうせ返事が帰ってこないのは分かってるし、待つだけ無駄。
最初のコメントを投稿しよう!