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一発目。
わたしは、それを狙ってきた。
昨日から降り続いた雪は、全てを浄化し、白く輝いていた。
ラインは消え、誰も踏み入ってない場所が、そこにあった。
板を小脇に抱え、新雪に足を踏み入れる。
深くて軽いその白い粒子に、腰まで飲み込まれる。
わたしの胸は高鳴った。
今年初のパウダー。しかも朝一一発目。
歩きにくくて息が上がる。その分、胸は高鳴る。
わたしの顔は自然とほころんだ。
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