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「それじゃあ、後は任せた。私は用があるんで。」
と言い、パレットは出て行った。
「なんなんだよ。パレットさんは、ただ神田の存在が怖いだけだろ!?」
ベースはまたソファに寝転がる。
「違うさ。きっとなにかあるんだ……神田に。」
「だーかーらー神田が強いことにビビってんだろってんだ」
とベースは手首をだけを縦に振って、呆れた表情をしている。
「違う。そこじゃない。今のパレットさんは、テッペンからの景色を守る態勢に出てる。決して攻めの態勢ではない。」
顎に指を添えて、考え込むコピック。
「何が違うんだよ。」
上半身だけ起き上がって、妙に真剣な顔になったベース。
「神田にテッペンを取られそうになってるって事かもな。」
コピックはそのまま俯き、何も言わなくなった。
「はぁあぁ????神田に?ないない!テッペンまではさすがに無理だろ。瑠璃子先輩に敵うわけないない」
手を横にブンブン振って否定の意味を表してる。
「はー呆れたっ!コピックがそんなネガティブだとはね~」
と言いながら両手をあげて、またソファに倒れこんだ。
コピックは、何も言わず、ただじっと地面を見つめていた。
「時がきた。」
「はぁ?」
コピックの突然の言葉に、キャンパスは首をかしげ、ベースは声をあげた。
「何でもない。」
そう言って、また黙り込んだ。
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