第1章

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*** せっかくリセットしに来たのに、殴ってしまった。 校庭の青いベンチに座り、介護士の参考書を読みながら、ふと思う。 一瞬、あの頃のことが脳裏によぎった。 ――――「頼む…優梨子には……」 すぐにその映像をを振り払う。 そして、また文面に集中する。 「優梨子さん!」 声の方に向くと、朝、タイマン張ってた人が立っていた。 その顔はボロボロで、またタイマン張ったのかと思うほどだった。 「誰ですか?」 「転校生の、真島由香です。さっきの屋上で、優梨子さんのあの動き!もう感動しちゃいました!」 「あなたも喧嘩好き?」 「はいっ!ここのテッペン狙ってます!私、どーしても、優梨子さんと一緒に行ってみたくて!」 真島さんは目をキラキラさせて、私を見ている。 「それと、これからゆり姐って呼んでもいいですか!?舎弟にしてください!!!」 と、勢いよく土下座した。 「あのぉ……やめてくださいそういうの…。」 私は、真島さんが土下座から立ち上がるのを見てから、歩きだした。 「ゆり姐!待ってくださーいっ!」 これからどうなっちゃうんだろう? 私は深いため息をついた。
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