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「瑠璃子さん!」
ドアを勢いよく開け、息を切らしている。
「おいパレット。ノックぐらいしろよ。」
ここは、ペインットの部長だけが入れる、部長による部長のための部屋だった。
「チームミートが…やられました。」
クルッとイスが回転して、部長がこちらを向く。
「アカジョも…なめられたもんだな…。」
「どうしますか?」
「誰にやられたんだ。」
会話のキャッチボールになってないことにパレットは一瞬不快になったが、いつものことだ。
「転校生の…神田優梨子です。」
「………ゆりこ…?だと?」
瑠璃子さんは一瞬考えるそぶりをした。
少し時間がたってから、
「もしかして…ユリコ先輩が名前を変えて、また戻ってきたのか?」
瑠璃子先輩は、曇った表情をしている。
「いえ。2年の17歳です。ユリコ先輩は、きちんと卒業してますし、人違いです。」
「まさか、また別のユリコとタイマンを張る日が来そうだな……。」
といい、またイスを回転させた。
「失礼します。」
と言い、パレットはその場を後にした。
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