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「うっ!」
「あれあれ~?青ジョのみなさ~ん?もう終わりですかぁ~?」
舞妓シスターズは右の口角を上げ、余裕そうな笑みを浮かべた。
「姉貴。もうやめたらどうですか?こいつら、降参するって言ってますけど…あはははは!!」
と妹の小舞妓が言った。
「そうだな~んじゃぁ……あともういっちょ!」
と、青ジョの1人の腹めがけて姉の大舞妓が一発蹴りをくらわせた。
夜の路地に、舞妓シスターズの笑い声が響いた。
***
「つまりだ。このアカジョは、最強軍団の美術部。通称ペイター。その下に、家庭科部のうちらチームミート。その他大勢、いろんな部に属しているやつらで成り立っている。」
と黒板に書いたアカジョの家系図を指しながらハラミが言った。
「でも!どこにも属さない奴らもいる。」
と頷きながらハツが言う。
「ふっ…そんな奴らは、いわゆるクズだ。」
鼻で笑った後、ドヤ顔でホルモンが言った。
「へぇ~……」
と由香が興味なさそうに爪をいじっていた。
「ったく…人が親切にアカジョの説明をしてやったのに…。」
とチョークを置きながらレバーが言った。
「頼んでねぇ。ていうか!ゆり姐どこだよ!探しても見つかんねえんだよ!」
苛立ちを隠せない様子で、由香は机をけ蹴り飛ばした。
「けど、神田のあの目に睨まれたとき、立ち向かったはいいけど、蛇に睨まれた蛙って奴か?目の前にした瞬間動けなかったぜ…。」
「私も。」
とハラミの小事に5人一斉に呟いた。
「ゆり姐なめんなよ!?本気だしたら、お前らあの程度じゃ済まなかったさ。」
と由香が首を傾げ、顎を少し上げながらチームミートを見渡した。
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