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学校内と道路を仕切る鉄網には、“アカジョ最強”の文字が赤で書かれている。
アスファルトにはゴミが散らかっていて、何年も掃除をしてないみたいだ。
暗く薄暗いのは木が生い茂っているから。北海道は寒いから、少し温かくなればきっと満開の桜が咲くのだろう。
校門の看板には“赤谷女学園”と彫られており、落書きもなにもない、キレイなままだ。
私は校門はひらかずに、隣の隙間から入る。
校庭はひどく乾燥して、所々砂嵐が起きている。
セーラー服のスカーフが揺れる。
私がいる少し先では、タイマンを張っている。
興味なんてないので、横を素通り。
きっと、私の格好は目立つだろう。
肩まである黒髪のぱっつんに、メガネ。制服は指定通り、着崩したりなんてしていない。
私がここの学校を選んだ理由は、転校前の青川女子高等学校では、まだヤンキーでがむしゃらにテッペンを狙ってたが、テッペンはあっけなく取れてしまった。そこで私は、親友の死もあり、ヤンキーを卒業した。
だから、ここにくれば、まだ何とか偏差値を取れるはずだと思って、将来の夢にも一歩近づけると思い、バカなりに出した答えだ。
そんなことを考えていたら、教室の前についた。
「えー転校生を紹介します。」
「神田優梨子です」
そう。私の名前は神田優梨子。
ここに、人生をリセットしに来た。
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