第十五章~消失~

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だが、致命的な瞬間が訪れた 俺が少し気を抜いた瞬間 魔神は俺の前から姿を消し、気付いた時には心臓に“何かが刺さる”のを感じた ヤマト「----?」 俺は“それ”を見つめる “心臓の辺りから出ている魔神の武器”を 魔神「・・・・最後の最後で気を抜いたな」 ヤマト「チクショウ・・・・だがな」 俺は武器を胸から引き抜き、影縫いを使い魔神の動きを止め ヤマト「ただじゃやられねぇよ・・・・」 短剣に最後の最後で搾り出した“神級の魔法”を短剣に付加させ魔神の心臓に突き刺す 魔神「くっ!!!、ぐふっ!!!」 ヤマト「はっ、ざまぁみろ」 魔神「っ、何を・・・した!?」 ヤマト「別に・・・自分の命を魔力に変え神級の魔法----神にも効く毒をてめぇの中で発動させただけだよ」 魔神「・・・・・見抜いていたのか」 そう、こいつは目で見た魔法しか消す事は出来ない、つまり体内で発動された魔法は消す事は出来ないんだ 魔神「そうか、では先に地獄で待っている」 そう言って魔神は息を引き取り、体が粒子となって消えて行った ヤマト「っふぅ----俺も限界だけど」 そう言って顔を荒野と化した方へ向けると ヤマト「まだ、来るか」 帝国の本隊と思われる集団が土煙を上げ歩いて来ていた ヤマト「・・・・・ごめんな、リリィ。約束、やっぱり守れそうにないや」 そう言って帝国本隊へと向き直り ヤマト「ヤマト・シロガネ、この命、桜の如く散らせてみせよう!!!」 神という事で心臓が刺されても三分は存命出来るが、もう目の前がボヤけてきた それに能力を使おうにも中々頭が働いてくれない だから唯一思い立った事が残った神力と命から練った魔力を使用し融合させ、新たに“神魔力”-シンマリョク-を創り ヤマト「“神魔の鉄槌”」 神魔法-シンマホウ-を帝国本隊に放つ事だった 光が視界を奪い辺りが真っ白になる 次に目を開けた時、帝国の本隊は人一人残らず消え去って逝った ヤマト「さようなら、リリィ」 そして、一人の若い命の灯が消えた
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