序章

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【自宅 8:47】 朝。窓からは暖かい日差しが入り込んでいる。 まだ初夏だが、暑がりの俺はその日差しが邪魔に感じる。 昨日は彼女と夜遅くまで電話していたこともあり、中々起きることが出来なかった。 用はないがいつものように布団の中でケータイを開く。 『新着メール1件』 夜中にメール?俺は友達からのメールか、イタズラメールかと思い、何となしにメールを開く。 宛名は身に覚えがないものである。 『ユキ』 誰だ?こんな名前の奴友達でいたか? 不思議に思いながら本文に目を通す。 『ダレカタスケテ ワタシハアクマニトラワレテイル チカラヲテンプシテアル ダレカ』 『うおっ!全部カタカナ。』 気持ちわりぃ…。 誰かの間違いメールか?それともイタズラ? 俺はもう一度ユキなる人物を思い出そうとするが、今までの人生の中でユキなんて名前登録した覚えはない。 登録? 何で知らない奴からのメールなのに名前が表示されてるんだ? 俺は名前に合わせ、アドレスを表示させてみる。 『mask』 マスク?マスクって仮面か? @もないし、こんなアドレス存在するのか? 次々に浮かぶ疑問。 更に添付。 力…。力って何だ?まぁダウンロードしてみれば分かるか。料金が発生するとは考えずらいし。 俺は悩みながらも興味の方が先行し、ダウンロードしてみた。
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