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「ちょっと待てやぁ!!」
今にも殴りかかろうとしていた悪漢どもに向けて俺は叫んだ。すると、面白いように全員こちらに振り返った。ちょっとだけ気持ちよかった。
「ここが誰も来ない公園だからってやっていいことといけないことの区別もつかねえのか。よってたかって1人の人間を囲むとか、外から見たらしょぼい悪役だっての。自分らはカッコいいとか思ってんのかもしれないけどな、それマジでだせえから。ロケッ○団以下だから」
ああ、言ってやった。もうすっきりするくらい言ってやった。だってあいつら目を点にしてるし。もう訳わかんないって顔だな。ふー、これであいつらも自分たちの小ささに気付いてここから去っていくだろう。きっとそうに違いない。
「で、遺言はそれだけか?」
ですよねー。これくらいでどうにかなるようなお方ではないですよねー。てか、逆に怒りに火をつけてしまったような気もするなぁ。勘違いだといいなぁ。
寺崎は1人だけこちらに歩いてきた。俺の目には、やつが鉄パイプ持って地面をカツーンカツーンと一定のリズムを刻んでいるように見える。いつの時代の不良だっての。まあ、鉄パイプなんて実際に持っているわけではなく、俺がそう感じただけのことなんだが。
しょうがない、こうなったら俺のリーサルウェポンを発動させるしかないか。
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