章間(2) 死刑囚、佐伯 雅孝

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少し、ナイフの手入れをしてからとしようとすると 背後で物音がしました。 誰にも見られてないと思っていました。 しかし物音の方に行くと、そこには菫ちゃんが居ました。 なんてタイミングなんでしょう。 後ずさる菫ちゃんを追い詰めます。 さあ、もう少しで菫ちゃんを刺せると思った時。 外から探偵さんの声がしました。 菫ちゃんはその声の方に走り出します。 慌てて追いかけました。 途中で転んでしまった菫ちゃんに追いつきました。 さあ、今度こそ、ナイフを振り下ろしました。 ナイフが肉に刺さる感触。 でも刺さっているのは探偵さんの背中でした。 抜かなきゃと思った時、探偵さんが体を捻ってしまったので ナイフから手を離したしまいました。 さらに足払いまで、それは何とか(かわ)しました。 今度は刑事さんまで、入ってきました。 逃げないと、男性の刑事さんの方は、たぶん敵いそうにありません。 なら女性の刑事さんの方なら、なんとかなるかもしれないと 思いました。
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