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起こさなきゃならないのは、分かっているんだけど
もう少しだけ、寝顔を見ていたい、私のヒーローの寝顔…
もっと近くで、もっと近くで、顔を近付ける。
お互いの吐息が感じるぐらい近くに顔を寄せる。
唇同士が触れ合う、瞼を閉じる。
私の初めてのキス、煙草とお酒の匂いのしたファーストキス……
ほんの数秒の事
「………ん?………おわぁっ!!…おっ・おまっ・・お前、なんつー起こし方
すんだよー!!…!?」
飛び起き、離れる男、背後の壁に頭をぶつけたようね。
「おはよ!洋貴!」
満面の笑顔で言ってあげた
「てててっ…って、菫かよ…なんつー起こし方だ!!」
後頭部をさすりながら、愚痴る洋貴
「私の初めてなんだから、責任取ってよね?」
笑顔が止まらない
「しっ、知るか!お前が勝手…んぐっ」
言い終わる前に押し倒し唇を重ねる、そして離れて
「責任取ってくれなきゃ、雅さんに言うからね?」
私はまだ笑顔、緩んだ頬が戻らない
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