第5章

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起こさなきゃならないのは、分かっているんだけど もう少しだけ、寝顔を見ていたい、私のヒーローの寝顔… もっと近くで、もっと近くで、顔を近付ける。 お互いの吐息が感じるぐらい近くに顔を寄せる。 唇同士が触れ合う、瞼を閉じる。 私の初めてのキス、煙草とお酒の匂いのしたファーストキス…… ほんの数秒の事 「………ん?………おわぁっ!!…おっ・おまっ・・お前、なんつー起こし方 すんだよー!!…!?」 飛び起き、離れる男、背後の壁に頭をぶつけたようね。 「おはよ!洋貴!」 満面の笑顔で言ってあげた 「てててっ…って、菫かよ…なんつー起こし方だ!!」 後頭部をさすりながら、愚痴る洋貴 「私の初めてなんだから、責任取ってよね?」 笑顔が止まらない 「しっ、知るか!お前が勝手…んぐっ」 言い終わる前に押し倒し唇を重ねる、そして離れて 「責任取ってくれなきゃ、雅さんに言うからね?」 私はまだ笑顔、緩んだ頬が戻らない
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