第6章(終章)

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俺は、刑事を辞めてからの数年分の資料を読み返していた。 そう、美咲の事件の資料だ。 解決して、もう10年経つ、あの時、背中を刺され、 片肺は失ったが、生きている。 菫には 「片肺、無いんだから、煙草、辞めなさい」 と、うるさく言われてるが、辞めていない。 ICUで、アラームが鳴ったのは、俺が意識を取り戻し 夢現(ゆめうつつ)のまま、菫を護りに行かなければ、と 計器などのコードを自分で引き抜いたせいだ。 まあ、回復した後、菫と、何故か雅に、しこたま怒られたんだが、 未だに納得いかん。 その後、2年後に雅が押しかけてきて、 警察辞めたから、ここで探偵するわ。 と言い、雅の部下だった、(しも)・・・(やなぎ) そういや、あいつ下柳って言うんだったな そいつも雅を追いかけてきて 私も雅さんの下で働きます。 とか言って居付くし その二人が結婚して、娘まで産まれてるし 名前は、(さき)ちゃん 美咲の一字を貰ったそうだ。3歳になるのか? 雅に似て、整った顔立ちのおしゃまな子だ。
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