第6章(終章)

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いつの間にか、菫が小走りで先行したり、遅れるのにすることが無くなり 俺も歩調に気を使わず、並んで歩けている。 新調したてのスーツの菫、スタイル抜群とは言えないが 均整のとれた、それでいて、ちゃんと女性らしい曲線も持ち合わせている。 『大人になったなぁ…』そう思った。 それが寂しいような、切ないような、けど嬉しいような… そんな事を考えているうちに、探偵社の扉をくぐる。 雅が俺の顔を見てため息をつく 「おいおい、みぃちゃんよぉ…なんだよ人の顔見て、ため息って」 わざと『ちゃん』付けしてやる、そうするとすぐ不機嫌になって そう呼ぶなと、いつもなら食って掛かって来るのに 今日は、ちらっと隣に立つ菫を見て、何も言わない。 「…まぁ、いいわ…皆、居るわね?・・・ 今日から正式に、この探偵社の一員になった、菫ちゃん、私と同じく 調査員と副代表を兼任してもらいます。まぁ、皆知ってるから、今更だけどね」 雅が仕切る、いつもの事だ
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