第6章(終章)

8/9
前へ
/136ページ
次へ
俺、代表である必要あるのか? 紹介と共に頭を下げる菫、見知った仲なんだし 軽くでいいものを、きっちりとしたお辞儀だ。 「それで、菫ちゃんのバディは、 隣に立ってる小汚いおじさんの佐江内代表に、お願いします。」 頭を掻きながら、あくびをしていると、そう言われた。 「…ん?なんか、一言多くないか?」 こちらを見ていた調査員達は 何故か笑うのを堪えているな。 大した冗談でもないのに… 「じゃあ、案件継続中な人は、そのまま続けて…手の空いてる これとこれを‥」 雅の方が代表に向いてると思うんだがな… 「…で、先輩と菫ちゃんはこれをお願いね」 雅は何もないときは、俺を先輩と呼ぶ、今更、先輩も無いと思うが そして、一枚の依頼書を手渡してくる さっと目を通す。 「……はっ?また、こいつかよ?今年に入って何度目だよ?」 数週間に一回は逃げ出す猫、お得意様だ。 「あー…またこの子かぁ」 依頼書を覗き込みながら菫が言う。
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加