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菫が居れば、楽な案件だ。
「しゃあねえな…行くぞ、菫」
菫を引き連れて、出て行こうとする俺を雅が呼び止める。
「先輩、その前に顔、洗っていって下さいね。
それと…ちゃんと責任取りなさいよ?これ以上、泣かせたら
本気で、絞めるからね?」
顔ぐらい洗わんでも、と言うか責任って?
頭に疑問符が並ぶ、とりあえず絞められたくは無いから
顔、洗ってくるか…
洗面台の鏡に映る自分の顔を見る。
ん?俺の唇って、こんな色だったか??
少し指で拭ってみる、こすれ伸びる。
「あ゛ーーーーーー!!」
思わず叫んでしまった。
皆が笑い堪えてたのは、これか!!
急いで顔を洗い、タオルで拭きながら、
洗面所のドアを開けようとしたら菫の声がした。
「洋貴は、私のヒーローですから!
今までも、これからも、ずっと!」
そのままUターンして、今度は思いっきり冷たい水で、顔を洗った。
『おれは、そんなんじゃねぇよ』
と思いながらも、緩む頬を抑えられなかった・・・
ー完ー
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