第1章

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……出来るじゃねえか 菫に 軽く会釈をして 座ろうとする依頼人 後ろ姿のスタイルも なかなか いい 依頼人の向かいになるように 椅子に座り 話を 切り出す 「では お話を… どういった ご用件で?」 俺だって ちゃんとした 言葉を 話せるんだ 見直しただろ? 菫君! そんな事は 気にもかけずに 依頼人の前には 紅茶を出し 俺の前には コーヒーを 俺の隣に座る 菫の前には オレンジジュース ……まぁ いい というか 出来るね 薫君 「じゃあ お話を どうぞ」 菫が 話を進めるように 促す 「あっ? えっ? はい 私は 佐伯 杏奈(さえき あんな)って 言います 捜索が得意だって お聞きしたので……」 捜索は捜索だが 迷いベット探しが (おも)だ… 「それで この人物を 探していただきたいのです」 ハンドバックの中から 一枚の写真を 取り出し 差し出してくる それを受け取り 眺めつつ 話を続けてもらう。 菫も 覗き込むように 写真を見ている 「…その写真の男性を 見つけてほしいんです…」 人捜しか…いつぶりだろう?私立探偵らしい仕事だ…
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