第1章

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人捜しか… もう一度 写真を 良く見てみる どこかで 見たことがある顔だ どこだったか…… 「じゃあ 料金は こんな感じで… 期間は どのぐらいにします?」 写真を見て 考え込んでるうちに 勝手に 菫が 話を進める 「菫…ちょっと 待った… えっと……佐伯さん もう少し 詳しい情報と 理由を 教えていただけますか?」 杏奈の 視線が泳ぐ 多分 間違いない。 「え? 何をですか?」 まぁ 確かに そう答えるだろうな 「まずは 彼の名前を…」 やはり 少し挙動不審だ 「えっ…… 佐伯 雅孝(さえき まさたか) 私の兄になります…」 これは 嘘を言っている感じはしないが… 俺は続けて質問する 「失踪ですか?」 杏奈は躊躇いつつも 答える 「……はぃ もう 一年になります…」 俺は写真をテーブルの上に戻しながら 「警察や 他の大手の探偵社に した方が いいですよ?」 と言う。 菫が びっくりして 俺の顔を見る そりゃ こんな 大仕事 菫が 助手を名乗るようになってから 一度も無い 「警察には…… 探偵社……」 やはり 杏奈は 口ごもる
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