第1章

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その指先を 視線でたどり 小屋を見る 雅 「下柳(しもやなぎ) 確認してきて…」 雅に そう言われた 下柳 下の名前も 階級も知らないが 「はっ? …じ、自分がですか?」 素っ頓狂な 声を上げる 下柳 「他に 誰が 居るのよ?」 少し棘のある口調 これがなきゃ いい女なんだが… 「もっと 優しく言ってやれよ… 雅ちゃん」 因みに "ちゃん"付け するのは 気分を 逆撫でするためだ 「ちょっと… ちゃん付けは 止めてって 前から 言ってるでしょ?」 ますます 声に 怒気を含ませてる 「あ~ はいはい んで 咲良 なんで お前は そこから 動かない?」 名前は止めて 名字を呼ぶ まぁ どちらも 名前のような 名字のような 解りにくいが 「はぁ? 当然 貴方を事情聴取するために 決まってるでしょ?」 胸の下で 腕を組む 意識はしてないのだろうが 胸が強調される そして 鼻息だけで ため息を吐く 「で?」 おいおい 事情聴取なんだろ その聞き方 どうにかならないのか?
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