0人が本棚に入れています
本棚に追加
『実は、前から天川のことが好きだった。付き合ってくれないか?』
あの照れた表情は演技だったのだろうか。
なんで、私が罰ゲームの対象だったのだろうか。
昨日のことを考えても一向に答えは見つからず、疑問だけが浮かんでくるだけだった。
考えすぎて、人をもう信じることが出来なくなるんじゃないか、と思ったときにガイドさんのよく通る声が聞こえた。
もう奈良に着くらしい。
奈良をずっと楽しみにしていた夢華が話しかけてきた。
「奈良、楽しみだねぇ~めっちゃ楽しみ!」
「いいね、楽しそうで。」
「そんなに冷めないでよー。」
「プラス思考だよ!プラス思考!」
そうやって夢華としゃべっているうちに奈良に着いた。
夢華がバスから降りてきて伸びをしながら言った。
「ん~京都の空気もよかったけど、奈良の空気もいいねぇ」
「夢華、ババくさいよ。」
「おっ。いつもの美空に戻ったぁ」
まず、最初に奈良の泊まる場所に行って荷物を置いた。
就寝班は京都の時とすべて同じ。
そのあとは、今日は3日目だから久しぶりの奈良を自由行動ではなくクラスのみんなで行動した。
最初のコメントを投稿しよう!