え?

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俺の名前は、十六夜 誠(いざよい まこと)、28歳   何処にでもいる、普通の三十路手前の男…   まぁ…ちょっと違う点が有るとしたら、風変わりな剣術を趣味でやってる事くらいかな?   そして俺は今、自分でも理解出来ない状況に立たされている…   誠『何だよ此処?、景色が全然違うじゃないか!』   俺はさっきまで、愛車とナイトクルージングを楽しんでいた   そしたら、いきなり光に包まれて、気が付いたら、見知らぬ風景に包まれていた   愛車を人目に付かない場所に停め、『愛刀』を片手に、探索を開始した…   産まれてこのかた、愛刀を手放した事が無い   そのおかげで、職務質問をくらいまったけどね(苦笑い)   でも、手放す気は更々無い   俺にとって、この愛刀は身体の一部だから…   俺は愛刀に深い思い入れを内心で語りながら、煙草に火を点ける   誠『しっかし…何だよ?、この時代劇的な建物、人の衣装に風景…俺はロケ現場に迷い込んだのか?』   周囲を見渡しながら歩いていると、突然   『きゃー!!』   誠『ん!?』   叫び声が聞こえた場所に行くと、チンピラみたいな男が、女性を人質にとり叫んでいる   男『この女、殺されたくなかったら、食い物と金を用意しろ!』   男は、人質の女性に刃物を突き付けている   誠『撮影中か?、いや…カメラが無いし、あの刃物は本物だ…て、事は…』   俺は走り出し、人ごみを掻き分け前に出る   誠『どんな時代、どんな場所にも、こんな屑野郎が居るんだな』   男『何だテメェ!、女を殺すぞ!』   誠『ほぅ…やれるもんなら、やってみろ』   俺は愛刀に手を掛け、抜刀の構えをとる   男『テメェ…女も一緒に斬る気かよ?』   誠『一緒に?、そんな訳ねぇだろ?、ところで、お前さん…死角から来る痛み、味わった事は有るかい?』   男『死角~…?、ねぇよ!』   誠『そうか…だったらとくと味わえ!、十六夜流抜刀術!、蛇腹・壱式!』   抜刀と同時に、何かが破裂するような炸裂音が響く   男『いてぇぇぇぇぇ!!!!!!!』   男は痛みに悶絶し、その場に倒れた   誠『上等…練習よりキレが増してやがる』   ギャラリー達が、男を取り抑えると、群集の中から、警察官?らしき男と、複数の男女が俺の前に立ち塞がった…
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