べっこう飴

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圭くんは「ん?」って一瞬首を傾げたが、俺の頭をくしゃってその大きな手で撫でると再び目線を雑誌に戻す。 直後ソファの上で身を捩ると トン、と圭くんの腕が俺に当たって。 なんだろ、すげー熱い。 俺の誕生日会、みたいなのは 昨日の夜にやったんだ。 当日の今日は、夜は圭くんが仕事だからって。 『一日早いけどごめんな?』 って何度も言ってくれて。 圭くんの作った美味しい飯食べて お笑い番組観て笑って。 CMの度にキスしてくれたり。 部屋の中なのに手を握っててくれたりで。 少し違ったんだ、昨日は。 それは俺の誕生日だからだ、って わかってんだけどさ。 別にそんなん、毎日そうでもいいのに。って すげー幸せで。くすぐったくて。 寝る直前に何回も。 顔中にキスをしながら 「生まれてきてくれてありがとう」 数えきれないほどに。 今日は昼までは一緒にいれるから。って。 朝飯も作ってくれて… 今に至る? おれ、こんなんでいいのか?
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