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「…ーい」
「…ぉーい!」
「おい!和!」
「は!?」
がしっ、て肩を掴まれて
圭くんが俺の顔を見てる。
「…え?」
「え?じゃねーよ。
ほんと、どうしたの?
体調悪いの?」
俺がまた え? って顔をすると
圭くんは俺の手元を指差して
死んでるけど…って。
画面を見ると【ゲームオーバー】
の文字。
主人公が見るも無残な状態で倒れていた。
「あ…」
俺の努力…
「かーず?」
画面をぼーっと見てると優しい声で呼ばれて。
どうしたの?って
ここで
「圭くんのこと考えてたんだ」
なんて言えば喜ぶのかな、圭くん。
こんな俺で、圭くんはいいんだろうか。
「圭くん…」
「ん?」
さわさわと優しく髪を撫でられて。
俺、このひとに何してあげられてるんだろう?
してもらってばっかりだな。って
鼻の奥がツンとした。
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