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出世街道まっしぐらの28歳。
それはそれはイケメンだけれども、あの冷たさ。
愛想よくすれば今の100倍はモテるのに、人を寄せつけない態度。
外見が整ってる分、余計に冷たく感じてしまう。
まぁそれでも、やはり十分モテるようだが。
遥はややぽっちゃりしていて、アッハッハと豪快によく笑う。
笑うと、右頬にだけエクボが出来て可愛らしい。
歳の割には貫禄があって、きよらの話をいつもちゃんと聞いてくれる。
きよらは、遥の親友と呼ばれる存在になりたいと願いつつも、その術を知らない。
まだまだ本当の自分を打ち明ける勇気がない。
自分が心を開いてないのに、一方的に求めるのも違うと思うから、余計に距離を縮められない。
いつか全てを話せる日が来たらいいなとは思うが、苦い思い出が脳裏をよぎる。
もう大切な人を失うのは沢山だ。
思い出すだけで胸がよじれるような思い出が、一歩を踏み出すのを邪魔する。
遥のことは大好きだ。
ずっと長く付き合っていきたい。
…大好きだからまだ言えない…。
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