知らない場所

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目が覚めると、そこは知らない場所だった。 知らない場所。しらない・・・・・ あれ?ぼく・・・なんでここにいるんだっけ? 何してたんだっけ? 頭がズキズキする。。。 転んで頭うったのかな? というか・・・僕誰だっけ? 天井がみえるから・・・部屋の中・・・ きょとんとした顔で 天井を見つめていたら、 声が聞こえた。 「やっと起きてくれた。良かった・・・。  救急車呼ぼうとしてたんだ。」 ホッとしているはずだけど、あまり表情がかわらない女の人だった。 このとき、可愛らしい顔をしている人で、気持ちとは真逆の無表情のギャップに 僕は少なからず興味をもった。 「お家どこ??もう遅いから送るよ。」 彼女はそういったけど、僕は家がどこだったかも忘れてしまったようだ。 答えない僕に、彼女は首を少し傾けた。 「もしかして、家出・・・・?」 僕も自分が何をしていたかなんてわからないから、 彼女と同じように少し首を傾けた。 「??どうしたの?」 心配そうに言ってくれているのだろうが、やはり彼女の 声色や表情からは読み取れなかった。 だから、本当のことを言ったらどうなるか少し興味がわいた。 自分が自分の事忘れているのに、 こんな冷静な自分にも驚いた。 僕はこういう性格だったのかな。 「すみません。僕、覚えてないんです。  自分の名前も忘れてしまいました。」 「どうしよう・・・・。もの凄く困った」 そういった彼女だが、それでも表情を変わらなかった。 そんな彼女にますます興味がわいた。
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