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帰り道、私は少年に質問をした。
何故嘘をついたのか。
「だってこんな夜遅くに出歩いていたんだよ。何かあったに違いない。警察とか厄介になるだけだよ。それにぶつかった所の近くにいれば何か分かる気がするんだ。だからああ言ってみた。」
淡々と喋る少年は
年齢よりも大人びた喋り方だった。
それが不思議で彼をずっとみていた。
外見からしてみたら、
きっと中学生くらいかな。小学生ではないよね…
ジッと見過ぎたのか、
少年はこっちを見た。
「あなたは何で僕の嘘にのってくれたの?」
少年はずっと私を見ていた。
分からない。
分からないけど、
1つだけ言える事があった。
「あの時はキミの押しに負けたんだ…。」
そう言うと、
少年は微笑んだ。
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