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――――……
――何時間経ったか分からないけど、早くお月様戻ってくれないかな……とか、お布団入って寝たいとかって……うとうとしてた時……。
女性:「……みかん、お月様を見て……」
女の子:「ん……う?」
――嫌々ながら空を見ると、本当にお月様が赤黒く染まってた。
女の子:「わ……わぁ~っ……」
女性:「……綺麗でしょ?」
女の子:「う、うん……きれい。」
女性:「……皆既食の最大は、22時55分だから……しっかり見てるんだよ……?」
女の子:「……う……」
女性:「……ほら、みかん……」
――晩ごはんの時までは普通だったお姉ちゃんに、この時は恐怖の感情を覚えた。
女の子:「おねーちゃん、こわい……」
女性:「……目を離しちゃ、ダメ……」
女の子:「や、やだ‼はなして‼」
――ふと抱き上げられた、あわてて暴れたけど、年齢が一回り近く離れてるからなのか、様子がおかしかったせいなのか分からないけど、効果は全くなくて……。
女性:「もう少し……」
女の子:「やだぁ……だれか助けてぇ……」
――無理矢理お姉ちゃんに、お月様を見させられた……その時だった。
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