――満月が赤黒く染まった夜の事。

4/5

114人が本棚に入れています
本棚に追加
/585ページ
女の子:「い……あっ……⁉」 ――こう、血液が沸騰する感じだったかな……突然、身体の中で何か“変わってく”感じがした。 女の子:「あ゙っ、いやっ……なに、こ、れぇっ‼」 女性:「……もう少しだけ、だから……」 女の子:「はな、しっ……うぁぁ……」 ――1秒、1分……刻々と自分がおかしくなってるのは幼心にも分かった。 女性:「……ちゃんと、見るんだよ……」 ――違う、もう……この時には、赤黒いお月様から……まぶたを見開いたまま固定されたみたいに、目が離せなかった。 女の子:「……ぃ、やあぁ……なに、これえぇ゙……」 ――自由の利かない身体……泣きたいのに、ぴったり止まった涙……何が何だか、どう言う力が働いたのか……いまだに分からない。 女性:「……あと、ちょっと……」 女の子:「……たすけて、だれ、か……」 ――そして、多分……お姉ちゃんが言ってた22時55分……。 女の子:「ぅあ、あああ゙ああ゙ああああ゙っ‼」 ――全て弾けたような感覚……“変わった”瞬間だった。 女性:「…………あれ?何で私、こんな所に……?」 ――そこから……少しだけ記憶がない。
/585ページ

最初のコメントを投稿しよう!

114人が本棚に入れています
本棚に追加