心の中庭で―ﾊｰﾄﾊﾟﾃｨｵ―

Ⅱ

オレは服を引っ張りながら

和『いっ今会社だよっ』

智『じゃあ おふくろさんにするっ』

和『無理だって』

智『なんでだよっ』

和『だって智 うちの親に良く思われてないもん』

智『―…なんで？』

和『―だって…中学生のくせに人ん家来てまで平気でタバコすうしビールも持参するし授業だってさぼってあそぶし 不良とケンカするしかつあげするし…』

智『かつあげなんてしてねーよ！！からんできた奴からケンカの後まきあげるだけじゃねーか』

和『でも智だって知ってるじゃん うちの母さんどーゆー人か』

《かずくん―ママねぇあの子怖いから嫌よぉーかずくんまであんな子になったらママどーしたらいいのぉーいやいやいや》←こーゆー人

智『ぅっ―…』

また行きそうになったから…

和『わーっ智っ』

智『よし 俺にまかせろっ』

和『でも 仕方ないよっ 中学生なんだし親の都合だって―』

服を引っ張り

智『るせーっ 俺がなんとかするっ トロくせーおめーを一人で大阪の高校なんぞにやれっかっ』

和『でもでもオレだって』

智『うるっせーなっ 俺がおまえと離れたくねーんだよっ』

えっ？

服を放した途端

和『あっ』

走って一階に行っちゃった

和『智っ ちょっと待ってよ』

びっくりした…それじゃあ 愛の告白みたいだよ

あとを追っていくと…

和『智っ』

キッチンにいた