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少女は大粒の涙を流しながら何度も何度も信夫の体を揺する。
動揺しているのかそれとも罪悪感からか少女の口調はとても優しいものとなっていた。
しかし突然覚悟を決めたように涙を拭く。
「大丈夫、
絶対あなたを死なせたりしない・・・
だから、
安心して」
その声を聞いたのを最後に信夫の意識は完全に消えた。
何も見えない・・・
何も聞こえない・・・
何も考えられない・・・
俺は――
死んだ。
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