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(ピピピピ―――)
耳障りな目覚まし時計の電子音で信夫は目を覚ました。
「あれ?・・・」
信夫が目を覚ました場所、
そこは紛れも無く信夫の部屋だった。
一応見回して見るとどこもかしこもいつも通り、
ボロボロになったはずの制服も綺麗に壁に掛かっている。
(夢だったのか?)
ったくどんな夢だよ・・・
そう思い正面を向き視線を落とす。
「なっ――!!!!」
そこにはベットに突っ伏しながら可愛いらしい寝息を立てている人物がいた。
煌めく様な金髪のロングヘアーにつむじの辺りからチョロッと生えたアホ毛・・・
もしかして・・・
って言うかこの状況で考えられる奴は一人しかいない。
「お~い、
起きろ~」
一応頭を突いて声をかけてみる。
「ん?
あっ!!
あっ・・・
やっと起きた」
夢の中の――もとい昨日の少女は目に涙を浮かべ嬉しげに体を奮わせている。
「よかったよぉぉぉぉぉ!!!!」
少女がそう叫び突然信夫に抱き着いてくる。
「うがっ!!
ちょっあの・・・
俺女性に対して耐性ないからこうゆうことされるとやばいんすけど・・・」
信夫が顔を真っ赤にして言う。
「へ?
あっ・・・」
少女が腕を離し信夫と正面から向き合うかたちになる。
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