あんたは今日から私の奴隷なんだから

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「キャァァァァァ!!!! ちょっ何してんの!? 変態!! 馬鹿!! 死ね不細工!!」 少女はそう叫んで信夫の顔面をぶん殴る。 「ゴファ!!」 何これ・・・ 新手のテロですか? 「で―― なんでお前がここにいる」 信夫が頬を摩りながら不機嫌そうに少女に尋ねる。 「あんたそれが命の恩人に言う態度?」 今だ恥ずかしそうに少女が毒づく。 いやたった今理由も無く殴られたのですが・・・ しかしそうか―― あの後こいつがここまで連れて来てくれたんだな・・・ ん? 待てよ? あの後・・・? あれ? 俺・・・ 「なんで生きてんだ?」 自分の手を何度か握り呟く。 「あんたはもう死ねないわよ・・・」 少女が俯きながら呟く。 「はぁ!?」 「・・・ってか目覚まし時計うるさい!! いつまで鳴らせてんのよ! 馬鹿じゃないの!?」 少女が信夫の言葉を遮るように言う。 「あっわりぃ」 信夫はそこでようやくまだ目覚まし時計を止めて無いことに気づき止めようとする。 えっ!? なんと時刻はとっくに7時半を回っていた。 「やっべ!!」 部活は・・・ 咄嗟にカレンダーを見ると今日の日付に赤丸がついている。 おお大丈夫奇跡的にオフだ。 しかしこの時間じゃ学校に間に合うかすら危うい。
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