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信夫は急いで制服に着替え部屋を飛び出す。
「あっちょっ・・・」
少女が止めようとした時にはもう信夫はいなかった。
「もう・・・
一緒に行こうと思ったのに」
少女はため息をつきそう呟く。
(キーンコーンカーンコーン――)
疲れた・・・
あれかチャリンコをすっ飛ばし、
駅の階段を駆け上がり・・・
まぁなんとかホームルーム前に到着できた。
「あ゛ぁ~」
信夫は小さくそう漏らし机に突っ伏す。
前では担任が今日の連絡事項等を話している。
「――以上。
で、まぁお前えらも知ってると思うが今日は転校生がいる」
「おぉぉぉぉぉ!!」
「待ってましたぁ~!!」
「来たぁぁぁぁぁ!!」
一気に教室中が沸き上がる。
そうい言えば教室に来る時そんな話を聞いたような・・・
(どんな奴かなぁ~)
ワクワクするものの何故か胸騒ぎがする。
なんか嫌な予感しかしない・・・
「おい入れ」
「はい」
担任が転校生を促す。
信夫が突っ伏していた顔を上げると、
(――あ)
「アリス・H・デットマンです。
皆さん気安くアリスって呼んで下さいね。
(ニコッ)」
「「「うおぉぉぉぉぉ!!!!」」」
(えぇぇぇぇぇ!!!!)
教室中(得に男子)のボルテージが一気にMAXになる。
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