プロローグ

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(なんだこの状況は・・・) 信夫は激しく混乱していた。 なんと信夫の目の前、 数メートル離れた公園で少女と何やら得体の知れない物体―― シルエットは人型だが腕は熊のように太く、脚も獣のような形をしている。 そんな怪物とメンチを切り合っている・・・ (何だこれ・・・ 助けた方がいいのか?) ついさっき部活帰りに公園近くの自販機に寄ろうとしたら蛍光灯の下に美少女を発見。 良く見える場所に移動しようとしたら少女の視線の先に怪物が蠢いているのを確認。 現在に至る訳だが・・・ 一応武器としては気まぐれで持って来たマイバットがある。 (どう考えてもこれじゃ勝てね~だろ・・・) まぁでも見ちゃった以上助けないと男じゃないよね。 それに俺が助けないと多分あの人が死ぬよね。 下手した両方仲良くあの世行き・・・ ってか絶対痛いよね・・・ つ~か冷静に怖い。 そんなこと考えている内に怪物がその太い腕を少女に向かって振りかぶる。 「おいおいマジかよ!!」 思考が纏まらないまま信夫の体が勝手に動く。 怪物が少女に突きを放とうと腕を突き出す。 少女はそれを拒むかのように右手を怪物に翳している。 「うぉぉぉぉぉ!!!!」 信夫は雄叫びを上げながら怪物目掛けて突っ込み自慢のマイバットを振り下ろす。
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