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入学したての頃を思い出して苦笑する。
私の為に色々世話を焼いてくれた恵里佳は大変だっただろう。
今ではなかなか感謝を言葉にする事も少なくなったが、いつか恵里佳が助けを求めてきたなら全力で返したいと常々思っていた。
「親心ねー‥じゃあ色々手伝ってもらお。恵里佳ママに」
「甘えるんじゃありません」
チャイムが鳴って、休み時間の終了を告げる。
友達の和の中から隣の席に戻ってくる守谷君を横目に見ながら、中学最後の七夕祭を自分なりに頑張ろうと胸の内で決めた。
来年には私達も卒業する。
中学での3年間は、私を子供時代から大きく変えた。
人も、自分も嫌いだった私。
ここで恵里佳と出会い、助けられ、人を自分を好きになれるようになった。
だから、最後まで後悔しないようにもう少し努力してみよう。
もう少し自分を好きになれるように、なんでもやってみるまでは分からない。
しかしこの決意は、長くは持たなかった‥‥
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