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「香坂とは仲良いんだ?」 共通の話題といえば七夕祭の事でも相談してみようかな‥‥と思いながらも、なかなか話しかけられずにいた私は突然の質問にキョトンとする。 「えっと‥‥」 「1年の時同じクラスだったんだって?」 「‥‥うん」 「‥‥」 「‥‥」 会話が続かない‥‥ 苦手意識を捨てなければ。 偏見を捨てなければ。 自分にそう言い聞かせてはみるものの、元人見知りとしては一端止まってしまった会話を続ける術がない。 「‥‥あのさあ」 守谷君は両腕を首にまわし一度天井を仰ぎみると、私の顔を覗き込むようにして行く手を遮った。 「なんで俺の事嫌いなの?」 「‥‥」 どうならバレていたようだ。
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