ゴシックNo.99のようです

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右手側に味噌汁、副菜に漬物、主菜は焼き魚という純和風な食卓。 まず箸で魚の身を解し、上部に置かれた大根おろしと絡ませて、それに醤油を足らし、口に入れた。 ふっくらとした淡白な身に、大根おろしのさっぱりとした辛味と醤油の甘味が混ざり合う。 米を含むと、それが更に際立ち、旨味という旨味が至福へと誘う。 思わず頬が緩んでしまった。 (*-_-)「美味い…」 川д川「ありがとうございます」 なんと最上な朝だろうか。 このように充実した1日の始まりは初めてかもしれない。 名も知れぬ目の前の彼女に、感謝をしなければ―― (;-_-)「…じゃなくて!!」 自身の思考にツッコミを入れ、湯飲みに入った冷茶を喉元に注ぐ。 豪快に湯飲みをテーブルに叩き付けると、疑問を彼女へ向け吐き出した。
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