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結局言えず終いで、楽屋に戻った。
黄は口パクで「どうだった?」って聞いてくれたけど、なんだかとても申し訳なくて、「ダメだった」と苦笑いで首を振るしかなかった。
黄は話し掛けようとしてくれたけど、蒼ちゃんに呼ばれて行ってしまった。
ポツン。
「大丈夫?」
松紫が心配そうな顔で此方を見てる。あ、やば、心配させてる…。
「大丈夫!」
「大丈夫じゃないだろ。」
そう言って俺の腕を引いたのは
兎ちゃんだった。
なんで?え?兎ちゃん?
ドクドク、ドクドク、心臓が早い。
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