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「っ!」
貴がそこを見ていると不意に後ろから声をかけられた
「おいっ!そこで何をしている」
「!」
貴は身構えるように振り向いた。
「何をしているんだ」
その人は怒ったような顔でいった。宿直に先生である
「今、ちょうど通ったらドアが開いていましたから。中を見て、今から伝えようとしていたんですよ。」
貴はあえて、窓の外に人がいたとは、言わなかった。信じてはもらえないと思ったからである。 だが…
「幽霊が見えたのか?」
先生はまるで貴の心を読み取ったように言い当てた…
「! 何か…知っているんですか?」
「……ここは…荒木が自殺した所だ…」
「なっ!」
貴は気付いていなかったここが荒木が自殺した所だということに…
「気付いていなかったのか?ここが2ー1だってことに…」
「少し、荒木君の話しを聞かせてもらえますか?」
「お前に話すことはない、帰れ!」
先生はカンに障ったような顔をして言った。
「…」
「なんだ、その目は」
「いえ、なんでもありません。失礼します」
(何故、今ここにいるのかは聞かれなかったな…)
貴はその場をあとにした。
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