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縁は慌てて柊を見た。
その視線に気づき、一瞬ビックリしてから柊は話し出す。
「あ……私も火じゃなくて風なんです。……ごめんなさい!!」
勢いよく頭を下げる柊を見て縁は最後の希望を失ったかのように肩を落とした。
「あ、でも、基本まではどれも同じようなものですから、よかったら一緒にやりませんか? せっかくこうやって三人知り合ったんですから」
それを聞くと今度は灯が慌てて柊の顔に視線を移す。
「マジか!? 柊、お前はなんていい奴なんだ!!」
「ちょっと待って!! なんであたしも数に入ってるわけ!?」
それぞれ違った反応だが、息が合っている。
「いいじゃないですか。実習は三人一組で行われるんですからちょうどいいですよ? それに周りを見てみてください」
二人は言われるまま教室内を見渡した。
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