黒髪乙女と魔法の属性

12/29
前へ
/545ページ
次へ
「それでは入学式をが始まりますので僕の後について来てください」 男は早々にそう告げるとと廊下に出た。 「あれが担任か。まだ若いみたいだけど大丈夫か?」 「あんたに心配されたくはないわよ、まぬけ」 「まぬけはやめろ、チビ」 「なんですって!?」 何を言っても反抗的な態度で威嚇してくる少女に、縁は遠慮することなく真正面から睨み返す。 火花が飛び散る様が見えるくらいの凄まじい喧騒に、同じクラスの生徒達は見て見ぬふりをして移動を始めた。 それでも二人はその場を動かない。 ――結局、二人のせいでD組は遅れ、入学式は五分遅れで始まった。
/545ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7385人が本棚に入れています
本棚に追加