黒髪乙女と魔法の属性

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 一方、長嶋は話を続けた。 「それで、まだ属性診断までには少し時間があるので軽く勉強しておきましょうか。誰かに五大属性について答えてもらいましょう。それではちょうどいいので、桐崎灯(きりさき あかり)さんお願いします」 「はい」 先生の言葉に茶色の髪の少女が返事をした。 桐崎っていうのか、っとつぶやく縁を横目に灯は起立して答える。 「魔法の属性は火、水、雷、風、地の五つで人によって使える属性が違います。それは血液型のように生まれつき個人差があり、 親から遺伝するという説とそうではない説がありますが未だに明白な答えは出ていません」 灯は当然といったように淡々と話し終えた。 さっきまで縁と言い争っていた面影などどこにもなく、あるのは内側から自信と知識があふれ出ているかのような風格だった。
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