黒髪乙女と魔法の属性

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 言われた通りじっとしていた縁はただ関心していた。 たったこれだけで身体の中に宿っている魔力の属性が分かるなんてなかなかの技術だ、っと言わんばかりに視線は画面に釘付けになる。 やがてパラメータが100パーセントになり点滅する。画面が変わり、大きな赤い文字が表示された。 「火って…………これは俺の魔法の属性が火属性ってことか?」 「火、ですね。分かりました。自分でもよく覚えておいてください。以上で診断は終わりです。お疲れ様でした」 「あ、どうもです」 保健医に軽く頭を下げると席から立ち上がり、次の生徒と入れ替わる。 「火属性か。そういえば母さんも父さんも違ったはずだけど……」 ぶつぶつ言いながら保健室の入口もとい出口まで来ると一度振り返り見渡す。 そこに灯の姿はなく、どうやら先に教室に帰ったようだ。 「よし、俺も帰るか」 そうして再び踵を返すと縁は保健室を後にした。
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