7384人が本棚に入れています
本棚に追加
「――で、あんたの属性は何だったの?」
来た道を引き返して教室に戻ってみると、灯は既に自分の席に座り一人の女子生徒と話していた。
一緒にいるのは金色の髪の少女。
「それよりもまず、この子は誰なんだ?」
「あんた魔法のことは諦めたの? この子は藤原・ジョーン・柊さん。あたし達と同じクラスよ」
紹介された少女は軽く一礼する。その拍子に肩下まで伸びた金髪が揺れた。
「初めまして。柊(ひいらぎ)と呼んでください」
「初めまして。俺は音村縁です。柊さんは外国の出身ですか?」
「母がフランス人のハーフなんです。小さい頃はフランスにいたんですけど、小学生の時から日本に来てるんです」
なるほど、っと納得すると灯が座ったままコツンっと縁の足を蹴った。
最初のコメントを投稿しよう!