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「でっけぇなー…………」
校舎の大きさと敷地の広さに、思わず声が漏れる。
母の母校であり、自分自身の母校になるであろう星輪学園の正門前に指定の制服を着た縁は立っていた。
横を同じ制服を着た生徒が何人も通り過ぎる中、彼だけが立ち止まり空を仰ぐ。
「よくもこんなばかでかくてエリートばかりいそうな学校を母さんは卒業できたよなー」
世の中不思議なこともあるもんだ、っと一人でうなずく。
その時、ふいに何かが背中にぶつかった気がした。
「おっと、なんだ?」
慌てて振り返ってみたが、そこには何もない。
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