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「あれ、なんだったんだ今の?」
「なんだったじゃないわよ。下を見なさい」
どこからか聞こえた声にハッとし、言われるまま視線を下げていくと茶色い髪の少女がいた。
縁と目が合った少女は眉にしわを寄せ、不機嫌そうに目を細めながら口を開いた。
「なんでこんなとこで立ち止まってんのよ、まぬけ。邪魔よ邪魔!!」
「邪魔って、お前こそ前向いて歩けよ! てか、なんで子供がこんなとこにいるんだ? ここは高校生が来るとこだぞ」
少女の頭の位置は縁のちょうど胸の下くらいだ。
「誰が子供ですって!? あたしは高校生で、今日からこの星輪学園に通うのよ!!」
まさか、と縁は思った。
しかし言われてみれば指定の女子用の制服を着ている。
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